道路拡幅工事で歩道下に冠水対策
- ジオプールAE-1 -
山口県・山陽小野田市
山口県山陽小野田市は県南西部の瀬戸内・周防灘沿岸に位置し、隣接する宇部市とともにセメント生産など工業の盛んな地域として知られています。その市域の南側の地勢は干拓地を含む低地が占めているため、冠水対策が常に課題となっています。
そうした対策の一環として、拡幅4車線化を進めている県道小野田山陽線の工事に際し、一部歩道下に再生プラスチック雨水貯留槽「ジオプールAE -1」が埋設されました。
当初は道路横断方向にボックスカルバートを配置し貯留槽とする想定でしたが、歩道下に道路延長方向に設置するレイアウトに設計を変更。土被りを確保することが厳しい現場条件であったものの、施工性・経済性に優れていること、また許容応力度が類似製品より大きく、ジオプールAE -1の採用となりました。
ジオプールAE -1は貯留効率を高めるため空隙率が93%と高く、構成部品1 個当たりも5kg程度と軽量。接合もジョイントパーツを介してはめ込むだけと施工が容易です。人力で1日当たり200m3の施工が可能で、工期の縮減に大きく寄与します。
本工事では歩道下への設置のため直接大きな荷重が掛かることはありませんが、製品としては道路一般に相当する「T- 25」の耐荷性を確保しています。
工事概要
- 施主
- 山口県宇部土木建築事務所
- 工事名
- 令和3年度主要県道小野田山陽線単独道路改良(県道・指)3工区
- 施工会社
- ヘキムラ興業(株)
- 商品名
- ジオプールAE -1(貯留タイプ)80.62m3
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2024年4月号 PDF版既存橋脚耐震改修ライナープレートで空間確保
- ライナープレート -
NEXCO中日本 伊勢湾騎岸道
新東名高速道路と新名神高速道路を結ぶ重要な役割を担いつつ、近年整備が完了した第二環状自動車道との連携により中京都市圏全体にとっても要となっている「伊勢湾岸自動車道」。いまや東西軸としては名神高速道路よりも交通分担率が高いとまで云われています。
しかし同道は最初の区間が供用されてから既に30年に近く、全線開通からも25年が経過。その間にも国内各地では大規模地震が相次いでいたことから、その耐震補強化は急務となっていました。そこで管理するNEXCO中日本は令和20年までに高架や橋梁などへの必要な対策を集中的に実施することとなりました。
高架道路に耐震化工事を行う場合、RC造の橋脚には基礎部から巻立てなどの補強を施すためいったん全体を掘り返さなければなりません。しかし同道は高架部でほとんどの場合並行する一般道(国道302号)が真下に通っており、その交通への影響を極力少なくするためには最小限の空間で工事をしなければなりません。
ここで活用されるのが、岡三リビックが提供する矩形ライナープレート。部材軽量で組立てが容易、様々な地盤条件に適応しながら、高い断面強度を持つライナープレートは、当工事のような高架下の限られた空間での作業など都市部の掘削工事で強みを発揮します。
複数の工区で同時進行的に進む工事にも柔軟かつきめ細かに対応し、迅速な工事完了をサポート。安全な都市空間の実現に貢献します。
工事概要
- 施主
- 中日本高速道路株式会社
- 工事名
- 伊勢湾岸自動車道 名和高架橋他12橋耐震補強工事
- 施工会社
- 大成建設株式会社
- 商品名
- ライナープレート(矩形)
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