岡三マンスリー

「岡三マンスリー」は岡三リビックが毎月お届けする、
トピック満載の広報誌です。
2000年10月から発行しております。

2024年 3月号

3Dデータ活用、展望台を「ロッキーステージ」で修復
- ロッキーステージ -

青森県八戸市の太平洋岸、突き出した岬に設置された「葦毛崎展望台」。隔てるもののないパノラミックな視界で太平洋を見渡せる開放的なビュースポットです。また太平洋岸のトレッキングルートとして注目を集める「みちのく潮風トレイル」の一端をなし当地を起点とする「種差海岸遊歩道」は折々の草花を楽しめる景観で知られています。
ただこの展望台は元々旧軍のレーダー設備の土台で、現在の形に整備され一般に開放されたのも50年以上前とあって、改修工事が必要となっていました。
その内容は、老朽化により一部破損しえぐれている土台部分をコンクリート・モルタル・EDO - EPSにより埋め立て補強し改修すること。
当地は三陸復興国立公園内にあるため景観性は重要な点で、周囲の岩質に馴染ませた表面仕上げとして岡三リビックの人工岩「ロッキーステージ」が用いられることとなりました。

ロッキーステージは河川・砂防・港湾など自然条件下のコンクリート構造物向けに開発された修景材。本件では、いかに現地周辺の景観にマッチさせるかが重要となる為、設計時に測量した現地の3Dデータから地形をプリンター出力。ここから施工箇所の岩の摂理などを確認しながらデザインが行われました。

工事概要

施主
八戸市役所
工事名
葦毛崎展望休憩所改修工事
設計会社
エイト技術株式会社
施工会社
タセイ技術株式会社
商品名
ロッキーステージ 約32m2

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2024年3月号 PDF版

補強土壁構築へのDX(デジタルトランスフォーメーション)導入で、より確実な施工を 
- 多数アンカー式補強土壁工法 -

NETIS HK-220006-A「トルクデータを活用した多数アンカー式補強土壁の品質管理システム」
岡三リビックは、間近に迫る労働時間問題にも関連する技術として、自社工法「多数アンカー式補強土壁工法」の施工管理のDX化に取り組み、その成果はNETIS登録技術という形で結実しています。
その管理方法は、補強土材に取付けられたターンバックルのトルク値を計測するというもの。これにより盛土材料の性状を適宜捉えながらの施工を可能にします。データはクラウドストレージを介して遠隔地の発注者や補強土壁工法メーカーともリアルタイムで情報共有できます。
多数アンカー式補強土壁工法は、タイバーを介して壁面材と連結されたアンカープレートを土中に埋設しながら構築していく抗土圧構造物で、アンカープレートの発揮する支圧力が壁面に作用する土圧とバランスして安定を図ります。

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タイバーはターンバックルが装着されていることで壁面の鉛直度を調整でき、これで全体の鉛直性を保持する構造になっています。
このターンバックルの締付けトルクを計測することで所定深度にあるアンカープレートの引抜き抵抗力の数値を導き、盛土の状態を間接的に把握することができるようになります。ターンバックルを用いる多数アンカー式補強土壁工法だからこそ可能な測定方法です。

壁面調整のために回転させるターンバックルの回しやすさは反力となるアンカープレート周辺の盛土材の状態を反映していると捉え、施工箇所の違いで土質変化がないか確認しながら施工。例えば、現地発生土を用いるような場合においても所定の引抜き抵抗力が得られる盛土の状態であることを数値的に確認でき、品質の高い補強土壁の構築が可能となります。
このトルク計測値がクラウド上に保管されることにより、遠隔地にいる発注者や補強土壁工法メーカーも容易にそのデータを共有・蓄積することが可能です。

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