岡三マンスリー

「岡三マンスリー」は岡三リビックが毎月お届けする、
トピック満載の広報誌です。
2000年10月から発行しております。

2025年1月号

オラウータンの生息環境を再現
- ロッキーステージ・フォトリックアート -

札幌市円山動物園
1951年に開園した札幌市の円山動物園は、2007年に策定された「札幌市円山動物園基本構想」に基づき老朽化の進んだ施設を順次リニューアルオープンしてきました。その間、岡三リビックではアジアゾーンやホッキョクグマ館等さまざまな工事において、人工岩「ロッキーステージ」をはじめとした施設内の展示の演出に携わってきました。

昨年5月にオープンした新施設「オランウータンとボルネオの森」はバックヤードも含めた面積で旧施設の3倍となり、室内空間の高さも8mを確保。本来の生息環境である東南アジアの熱帯雨林の再現を目指しつつ、オランウータンが生来持つ運動能力を充分に発揮できる空間となることを目指しました。
展示場内には多くの擬木や擬蔦などを設置し、樹上での生活を基本とするオランウータンが木々の間を長い腕と脚で小気味よく移動する様を見ることができます。また観覧通路には熱帯性植物が自生する環境を再現し、その植物の栽培と保守の意味も含めて定時的に天井からスコールを降らせるなど、まるで観覧者がオランウータンの生息エリアに入り込んだような演出がなされています。

岡三リビックではこの工事において、建屋の屋根を支える三十数本の構造柱(鋼管パイプ)をボルネオに生息する高木の姿に変身させました。
コストダウンを図る為に、観覧通路部はモルタル造形を施したリアルな仕上げ、オランウータンの展示部は塗装により樹皮を疑似的に再現とするなど仕上げレベルのグレード分けを行いました。
生育環境の再現に並々ならぬ熱意で挑んだ円山動物園。現在観覧通路には演出用の作り物の昆虫や小動物が設置されていますが、将来的には蝶や小鳥、魚といった本物の生物も同施設内で飼育し、森の多様性の再現を目指したいといいます。

ところで、以前当社で施工を担当したサル山前の「フォトリックアート」の動物看板。円山動物園の集合写真といえばこの看板前ですが、こちらもデザインを刷新しリニューアルされました。
岡三リビックでは、全国の観光地にインスタ映えするフォトスポットを設置するサポートをしています。

工事概要

施主
札幌市役所
工事名
円山動物園( 仮称) オランウータン館新築工事( 主体工事)
施工会社
伊藤組土建株式会社
商品名
ロッキーステージ
フォトリックアート

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2025年1月号 PDF版

「NDパネル」で健全性診断
- 多数アンカー補強土壁工法  -

愛媛県の南部、高知県との県境にあたる「四国カルスト高原」は、その風光明媚さで知られており、尾根筋には高原を横断する「四国カルスト道路」が整備されて多くの観光客を集めています。
県ではこの道路をより地域経済全体の活性化に結びつけるため、観光地間アクセスを向上する「四国カルスト道路網」として地域全体のボトムアップを図っています。

そうした道路のひとつが久万高原町の県道猪伏西谷線。危険個所排除や、幅員・線形の向上で産業活動の活性化や救急搬送の迅速化を目指す改良工事が行われました。
このうち盛土区間で採用されているのが「多数アンカー式補強土壁工法」。幅広い土質に対応できるため現地発生土の再利用などにも好適な補強土工法です。
さらに同現場は壁面材にNETISにも登録されている「NDパネル」を一定間隔で組み込んでおり、後々のメンテナンス性にも配慮されています。同壁面材は補強材先端が壁の外側にまで突出した構造となっており、実際に構造上機能している補強材の状態を、施工後にも非破壊検査によってチェックできるよう配慮されています。

多数アンカー式補強土壁は、土中の構造物のより正確な情報を確認することができる工法です。

工事概要

施主
愛媛県久万高原土木事務所
工事名
土対道改第4号の2(一)猪伏西谷線土砂災害対策道路工事
施工会社
羽澤建設株式会社
商品名
多数アンカー式補強土壁工法(NDパネル組込)213m2

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