お国自慢

岡三リビックの社員が持ち回りで執筆しているコラムです。
地元のおすすめや地域にまつわる豆知識など、面白くて役に立つ情報が満載です。

※お国自慢は毎月発行の岡三マンスリーに掲載されています。
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2024年度

青葉まつり

新緑の美しい5月の第3日曜日に開催される「仙台・青葉まつり」をご紹介します。このお祭りは明暦元年(1655年)、二代藩主伊達忠宗公の命により始まった東照宮例祭「仙台祭」が起源となります。

前日の宵まつりでは「仙台すずめ踊り」が演舞されます。すずめ踊りは仙台市民に馴染み深く、お囃子に合わせ扇子を手に跳ね踊ります。老若男女様々な団体が、色鮮やかな衣装を身に着け踊る姿は躍動感に溢れています。
祭りの当日は「時代絵巻巡行」が行われます。騎乗の政宗公を先頭に甲冑姿の大勢の武者隊が仙台の中心街を練り歩きますが、家紋と名前を書いたのぼりを背に差した武将もおり、仙台藩ゆかりの人物を見つけるのも楽しいですね。さらにパレードは神輿渡御、稚児行列、仙台山鉾巡行等々と華やかに続きます。
また行列以外にも仙台消防階子乗り、鉄砲隊による古式火縄銃演舞、日置流印西派弓術など伝統の演武も行われる賑やかな二日間となります。

その様子はテレビ中継もされ家でのんびり見ることも出来ますが、今年は街に繰り出し活気を感じながら楽しんでみようと思います。

猫と天ぷらと海

今回は私の生まれ育った沖縄本島南部にある、周囲約1.7kmの小さな離島「奥武島(おうじま)」についてご紹介いたします。
その島は橋で本島とつながっており利便が良く、地元民にも人気。青い海と空の下、海風と白く眩しい日差しを感じながら、何も考えずただノンビリ過ごしたい方にお勧めのスポットです。

名物は「沖縄天ぷら」。県外の人が想像する天ぷらとは別物で、サクサクとした食感、ほんのり出汁と塩で味のついたそれ自体で美味しいふわふわした衣と、その中にある白身魚やイカの素材の味を楽しむことができます。特に揚げたては素材の甘さや風味を感じられ、さっぱりとしたさんぴん茶を片手に食べるのがお勧めです。

またこの島のもう一つの特徴に、至るところでゴロゴロお昼寝している島猫の存在があります。人に慣れている為、警戒心は薄く、道の真ん中で動かない個体もおり、この様な振る舞いと声を出せば餌をくれると理解をした様子で近づいてきます。その自由奔放な人懐っこさは、海の景色と一緒に訪れた人に癒しを与えてくれます。そんな南国の小さな島ならではの雰囲気を感じるノンビリ旅行もたまにはいかがでしょうか。

飛鳥山公園

東京都北区のJR王子駅に隣接する飛鳥山公園は、都内有数の桜の名所として知られています。
ここを桜の名所に仕立てたのは八代将軍徳川吉宗。享保の改革の施策のひとつとして、桜の苗木を植え江戸庶民の行楽の場として開放したのです。明治6年には上野や芝・浅草・深川とともに日本で最初に「公園」として指定もされました。

またこの明治6年には、新一万円札でおなじみ渋沢栄一が王子に「抄紙(しょうし)会社(現在の王子製紙株式会社)」を設立。 同12年に製紙工場を見下ろせる飛鳥山に土地4,000坪を買い、賓客をもてなす別荘を建てました。そして同34年には建物を改築して本邸とし、61歳から亡くなる92歳までをこの地で過ごしました。

公園では渋沢ゆかりの建物として、書庫「青淵(せいえん)文庫」や洋風茶室「晩香廬(ばんこうろ)」を残しているほか、氏の生涯を紐解く「渋沢資料館」に「紙の博物館」「北区飛鳥山博物館」の三つの博物館を抱え、桜の季節でなくても楽しめる場所となっています。

新幹線や東北本線からも見える場所ですが、王子駅に停まるのは京浜東北線のみ。散策がてら脚を伸ばして歴史情緒を偲ばれてはいかがでしょうか?

悲別(かなしべつ)町

私の生まれ育った北海道空知郡上砂川町は、かつて炭鉱で栄えた町です。札幌市と旭川市をつなぐ国道一ニ号線のほぼ中間に砂川市があり、そこから山側に10kmほど入ったところに位置しています。

この上砂川町は、1984年に放送された倉本聰脚本のテレビドラマ「昨日、悲別で」の舞台になったことでとても話題になりました。倉本聰と言えば「北の国から」シリーズが有名ですが、「昨日、悲別で」も道内の架空の町・悲別町を舞台に若者の人間模様を描いた、秀逸なドラマでした。

実はこのドラマの当時は炭坑も現役で、石炭や旅客の輸送のために鉄道(函館本線上砂川支線)も通じていました。1987年の炭鉱閉山に伴って鉄道も廃線となってしまいましたが、当時の上砂川駅の駅舎は廃線時のままで保存されており、ロケ地巡礼で訪れる観光客のために駅銘標もドラマでの「悲別駅」に変えてあります。

町には他にも、炭鉱の歴史が垣間見れる「かみすながわ炭鉱館」や大自然に囲まれた温泉旅館もあります。是非一度お立ち寄りください。

姫路おでん

私の出身地、兵庫県姫路市についてご紹介します。姫路市といえば姫路城という方は多いと思います。ですがご当地グルメ「姫路おでん」はご存知でしょうか。

姫路おでんとはおでんに生姜醤油をかけて食べるという、姫路を中心とした地域の食文化です。その起源については諸説あるのですが、昭和初期に甘辛い関東煮に生姜醤油をかけて味を調整して食べたのが始まりと言われています。
かまぼこなどの練り物が名産で、西隣のたつの市と共に古くから醤油の産地でもある姫路。生姜も、昭和の初め頃に姫路の南部地域で作られており、土地の美味しいものを組み合わせるうちに、味わい豊かなご当地おでんが出来上がったのかもしれません。
姫路のコンビニでおでんを買うと必ず生姜醬油がついてくるので、私はずっとそれが当たり前だと思っていました。違う地域でおでんを食べたときに、辛子しかついていなくて驚いたことを覚えています。

姫路市に立ち寄る機会がありましたら是非、播州の地酒と合わせて姫路おでんを食べてみてはいかがでしょうか。

柑橘カレンダー

日本は各地にみかんの産地がありますが、かんきつ全体の産出額は愛媛県が全国一位。県のホームページに「愛ある愛媛のかんきつ食べごろカレンダー」というものがあるほど、様々な柑橘類を一年中食べることができます。
また最近は「紅まどんな」「甘平」またこのニつを架け合わせた「紅プリンセス」といった県産新品種も大きな注目を浴びています。

みかんは脂質がゼロに近く、カロリーも低い食べ物です。近年の研究では、みかんを多く食べ、血液中にβ-クリプトキサンチン(病気の予防に効果がある成分)の濃度が高い人は、いろいろな生活習慣病になりにくいことがわかってきました。みなさんも一年を通して様々な品種を代わるがわる食べてみてはいかがでしょうか?
ちなみに私のお勧めはゼリーのような果肉の「紅まどんな」です。

龍がたくさん!?

福岡といえばラーメン、明太子、もつ鍋、屋台などなど、思い浮かぶ食はたくさんありますが、今回はごはん大好きな私がお勧めする豚骨ラーメンについてお話します。

私の地元には名前に「龍」がつくラーメン屋がひしめき合う通称「ドラゴンロード」(県道六八号線)があり、マニアの熱視線を浴びています。中でも私のイチ推しが「白龍ラーメン」です。
白龍ラーメンは昔ながらの豚骨ラーメン屋。決して広くはない店内に、豚骨の独特な惹きつけられる匂い。素敵な笑顔で出迎えてくれる看板女将のいる、一杯650円のお財布にやさしいラーメン屋です。

しかも替え玉が凄い。ラーメンの器ごと持っていかれ、戻ってきたと思ったら、麺とスープ、チャーシュー、ネギが元通りになって帰ってくるではありませんか。もはや新しい一杯に等しいこの替え玉がなんと100円です。もちろん拘りの自家製麺、味しみしみの柔らかチャーシューなど、格安ラーメンにありがちな味の心配もご無用です。

ロッパチ周辺には豚骨ラーメンだけでなく牛骨ラーメン、中華そば、担々麺など様々な店があり、あなた好みのラーメン屋さんが必ず見つかります。

盛岡じゃじゃ麵

岩手県盛岡市には、「じゃじゃ麵」というソウルフードがあります。中華料理の「炸醤(ジャージャー)麺」と混同されがちですが、じゃじゃ麺はきしめんやうどんなどの平打ち麺を使うのが大きく違うところです。

元祖は盛岡市内の「白龍」という店で、初代店長が戦前に旧満州で食べた炸醤麺をもとに地元の食材から生み出したものと言われています。この店は現在も人気で、お昼時ともなると観光客や地元の人たちで行列が出来ています。
注文して出てくるじゃじゃ麵は肉味噌などベーシックな盛り付けはしてあるものの、テーブルに出ている酢やラー油、ニンニクなどを足して自分流の味を見つけるのがその食べ方の楽しさのひとつ。また、最後は食べきらずに、玉子とゆで汁を加えてかき混ぜる「ちいたんたん」にしてシメるところまでが食事の一連の流れです。

先日久しぶりに学生時代バイトをしていたじゃじゃ麵屋さんに食べに行ってみましたが、変わらない味でとても美味しかったです。お店によって肉味噌の味も様々なので、食べ比べなどもしながらお気に入りの味を見つけてみてください。

成田山新勝寺

皆さん、千葉県と聞いたら最初に何を思い浮かべますか?夢の国や国際空港、ぴーなっつなどたくさんの魅力がありますが、千葉県出身の私がオススメするのは成田山です。

成田山新勝寺は一千年以上の歴史を持ち、年間一千万人以上が参拝に訪れる日本有数の寺院です。境内には滝や池もある広大な公園があり、桜や紅葉など、四季折々の植物も楽しむことができます。また、節分には多くの著名人が集まり豆まきをするのが恒例で、毎年大きな盛り上がりを見せています。

参道は約800mあり、多くの飲食店やお土産屋さんがありますが、ぜひ立ち寄っていただきたいのが「駿河屋」という鰻屋さんです。成田は鰻屋の激戦区でどのお店も美味しいのですが、ここの鰻は外はカリッ!と、中はふわっとしており、秘伝のタレも相まってほっぺたが落ちてしまいそうになる美味しさです!とても人気なお店のため整理券必須ですが、待ち時間で新勝寺へ参拝しているとあっという間に自分の番になります。

寺院や自然、美味しい食べ物など、魅力たっぷりの成田山を、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

厳寒焼肉

皆さんは外での焼肉といったら、どんな時期にやりますか?きっと冷たいビールがおいしい夏の暑い時期ではないでしょうか。そんな皆さんも耳を疑いたくなるような北海道・北見市の真冬のイベントをご紹介します。

北見市は私が大学時代を過ごした、北海道東部に位置する人口約11万人の都市です。そんな北見市では寒さが最も厳しい2月に「北見厳寒の焼き肉まつり」と呼ばれる屋外イベントが開催されます。北見市の2月の気温は平年で最高-3~最低-11度ほど。しかし約2千人分のチケットは毎年開催日前に完売してしまう人気です。

この気温の中、外で焼肉をやったら、気がつくとタレが凍っています。肉も持ち上げて数秒で冷たくなります。お湯割りで飲んでいた焼酎もあっという間にキンキンな水割りです。…という話だけでは何か罰ゲームのようですが、そんなことありません。仲間とわいわい楽しんで、肉がとても美味しい!

北見市の厳しい寒さと美味しい焼肉をいっぺんに楽しめる体験をぜひ一度。きっと忘れられない思い出になります。ご参加の方は、頭の先からつま先までくれぐれも防寒対策をお忘れなく!

アーティスティックスイミング

現在私が取り組んでいるアーティスティックスイミング競技についてご紹介します。

アーティスティックスイミングは、かつて「シンクロナイズドスイミング」と呼ばれていた競技で、水深3メートルのプールの中で音楽に合わせて様々な動きや演技を行い、技の完成度・難易度・芸術性などの得点を競います。
種目は、「女子ソロ」「男子ソロ」「女子デュエット」「混合デュエット」「チーム」の5種目があり、その全てで「テクニカルルーティン」と「フリールーティン」競技があり、さらにチーム種目でのみ、「アクロバティックルーティン」競技があります。
チームはこれまで女子のみが基本でしたが、今年のパリオリンピックからは最大二名までの男子選手の参加が可能となり、さらに進化したアーティスティックスイミングが見れそうです。

世界水泳選手権では、各競技、各種目ごとの予選・決勝が行われ、順位を競います。オリンピックやアジア大会では予選がなく、決勝一発勝負。実施全競技の演技点の合計得点で順位が決まります。私は、パリオリンピックにチームと女子デュエットの2種目で出場予定ですので、応援のほどよろしくお願いします!

飛込競技とは

私が日々鍛錬し挑んでいる水泳の飛込競技。その細かいルールについてはご存知でない方も多いのではないでしょうか。ざっとですがそのルールをご紹介します。

〈競技方法〉
・6種類の技(前飛込み・後飛込み・前逆飛込み・後踏切前飛込み・捻り飛込み・逆立ち飛込み)で踏み切る。
・空中では4種類の姿勢の型(伸型・蝦型・抱型・自由形)を保持する。
・これら技と型の種類、さらに宙返りの有無などを「演技番号」と呼ばれる記号で簡潔に表し、男子で行う6演技、女子5演技において同じ演目を繰り返してはならない。

〈採点方法〉
・ジャッジ(審判)は演技全体の印象に基づき、0点から10点までで採点を行う。
・演技全体の印象を採点する場合に考慮される要素「開始の姿勢とアプローチ」「踏切」「空中演技」「入水」の技術と美しさを評価する。
・一般的な7人ジャッジの場合、各ジャッジの採点から最高点2人と最低点2人の採点を除いた残り3人の点数を合計し、難易度の係数をかけたものが点数となる。
・競技者が助走、逆立ちの演技を開始した後で、やり直しをした場合は二点減点となる。

飛込み競技をご覧になる際は、こうした演目の組立てや点数項目を頭の隅に置いて頂けると嬉しいです。

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