さるぼぼ
私の出身地である岐阜県北部の飛騨地方には「さるぼぼ」と呼ばれる人形があります。飛騨の方言で「猿の赤ちゃん」という意味であり、「猿」と「去る」の掛け合わせから、「災いが去る」「厄が去る」という願いを込めた縁起物の名付けでもあります。
見た目は真っ赤な体で黒い頭巾を被り、顔がありません。一見不気味にも感じますが、子供の成長や健康、安産、良縁を願うお守りともされています。また、顔が描かれていないことで自由に表情を想像でき、嬉しいときは笑顔に、悲しいときは泣いているように見えるとも言われています。
さるぼぼの原型は、飛騨の厳しい冬から子供たちを守るために母親や祖母が作った手製の人形にあります。かつては白や秘色など様々な色布で作られていましたが、天然痘の流行をきっかけに魔除けの力があるとされる赤色が主流になりました。それ以外にも青・ピンク・金色など様々な色の風水さるぼぼ、ねこぼぼ・うさぼぼなど他の動物化、妊婦姿の「子福さるぼぼ」や忍者装束の「忍者さるぼぼ」など多種多様な変容を遂げています。 お土産としてのインパクトも良いので、飛騨高山を訪れることがありましたら、一度、手に取ってみてはいかがでしょうか。



