ロックアンカー併用でスリムに盛土を構築
- 多数アンカー式補強土壁工法 -

熊本・阿蘇立野ダム
熊本県南阿蘇村と大津町にまたがる「阿蘇立野ダム」は、2024年4月より運用が開始されている流水型ダムです。
流水型ダムとは、通常時に貯水せず、降雨時の流量を抑制することが目的のダムです。堤体打設が完了したばかりの23年7月の豪雨でも所定の性能を発揮し、下流河川で水量が危険域に達することはありませんでした。
阿蘇立野ダム周辺は「阿蘇くじゅう国立公園」の「特別保護地区」に指定されており、ダム上流側には国の天然記念物「阿蘇北向谷原始林」が位置しています。
多数アンカー式補強土壁工法は岩石材料から砂質土まで多様な土質で安定した盛土を構築でき建設残土を効果的に活用できるだけでなく、背後の岩質が堅固であればロックアンカーを併用することで急峻な地山のり面の掘削を抑制でき、盛土を最小限の量で抑えられるなど環境保全に寄与する工法となっています。

柔軟性と耐震性を兼ね備えた多数アンカー式補強土壁工法は、様々なロケーションに適応することができます。
工事概要
- 施主
- 国土交通省九州地方整備局 立野ダム工事事務所
- 工事名
- 立野ダム左岸下流進入路工事
- 施工会社
- 西松・安藤ハザマ・青木あすなろ
特定建設工事共同企業体 - 商品名
- 多数アンカー式補強土壁工法 2,372m2
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2025年12月号 PDF版 リユース視点の環境配慮工事で活用
- コルゲートパイプ -

滋賀県橋梁改修
滋賀県では、管理下にある橋梁について、損傷が大きくなってから修繕する事後保全ではなく、そうなる前に対策を施す予防保全へと事業をシフト。突発的な工事による想定外の費用の発生を抑えていくよう順次、各所で改修工事が行われています。
またその一方で「循環型社会形成推進協議会( 略称CESA )」を立ち上げ、温室効果ガス削減などの目標を盛り込むなど工事の実施に際して環境に配慮したものとする取組みが同時に推進されています。
ここ犬上川にかかる「福寿橋」の改修工事でも、SDGsの観点が多く盛り込まれましたが、そうした考えのひとつが産業廃棄物の抑制でした。
橋脚の改修に際して河道の仮締切として設置するパイプについて、工事後に産廃となってしまう樹脂製ではなく、岡三リビックの納入によってリユース対応が可能なコルゲートパイプを選択。環境対策に貢献しています。
工事概要
- 施主
- 滋賀県東湖土木事務所
- 工事名
- 令和6年度第B591-3号国道307号
(福寿橋) 補助橋梁耐震補強工事 - 施工業者
- 谷庄建設株式会社
- 商品名
- コルゲートパイプI型
φ1,500(メッキ)35m ×8本
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