岡三マンスリー

「岡三マンスリー」は岡三リビックが毎月お届けする、
トピック満載の広報誌です。
2000年10月から発行しております。

2025年7月号

スマートIC連携の道路拡張に多数アンカー
- 多数アンカー式補強土壁工法 -

香川県 観音寺市
香川県観音寺市は、瀬戸内の穏やかな気候に育まれた農耕地を抱える、人口6万人あまりの街です。
同市は県西端部に位置し、愛媛や徳島と県境を接するなど四国の重要な結節点に位置していますが、その主要幹線となっている高松自動車道のIC自体は市中心部から離れており、充分な利活用ができているとはいえません。

そこで新たに計画されているのが、ETC利用限定のスマートICです。
その設置により県が進める観音寺港整備との連携や特産のオリーブ牛の迅速な出荷など地域経済への好影響が見込まれます。また災害時の活動拠点と想定する総合運動公園に近く迅速な地域展開を促し、速達性の向上で救急搬送時の医療機関の選択肢が増え救命効果を高めるなど、様々なメリットが想定されています。

観音寺港では新たなエリア拡張に伴う企業の進出もあり、今後はより地域の物流が発展していくと見込まれ、港湾部と高松道を連絡する道路も整備していかなければなりません。

そうした道路のひとつ「柞田川右岸線」も全線にわたって広い2車線道路とすることにより、円滑な交通を実現する工事が進められており、その一部には、「多数アンカー式補強土壁工法」が採用されています。
同道が河川敷を通り、河道側への拡幅が難しいことから、重力壁を用いていた既存の盛土部の腹付けに多数アンカーによる垂直壁を採用。民地への影響も最小限に留めながらの道路拡幅を実現しています。

工事概要

施主
観音寺市役所
工事名
都市計画道路柞田川右岸線道路改築工事
施工会社
常磐建設株式会社
商品名
多数アンカー式補強土壁工法243m2

PDFでご覧になりたい方はこちら

2025年7月号 PDF版

ため池の斜樋を改修 - ARISライナー工法 -

岩手県北上市
岩手県北上市の「岩崎農場ため池」は、昭和12年の築造以来、約80万m3の貯水量をもって地域の稲作に寄与してきました。長年の利用で劣化した部分には都度改修を重ねつつ、現在も現役の施設として利用されています。
令和6年度にも、ため池の「斜樋」部分の改修工事が行われ、ここに岡三リビックの管更生工法「ARISライナー工法」が使用されました。
斜樋はため池の取水施設で、水位に応じて水面付近の温かい水を取水することができます。これを既存の管路を取り壊さずに、漏れのない送水効率の高いものへと改修できるのが、ARISライナー工法です。

管更生工法にも様々な種類がありますが、ARISライナー工法の強みは「温水シャワーリング硬化システム」と呼ばれる効率的な硬化過程です。温水を用いる一般的な工法では管内部を満水にしなければなりませんが、ARISライナー工法はその10%~50%の水量だけで効率的に硬化を促進することができます。
また、その方式ゆえにサイホンや急勾配など高低差のある管水路にも容易に適用可能です。最長で500mのシームレスな管を生成します。

同ため池では堤体底部に配置された「底樋」についても過去の工事でARISライナー工法による施工が実施されています。底樋はとても深い位置にあるため、開削しての工事は施工性が悪く、既存の管の取り壊しが不要なARISライナー工法が用いられました。

工事概要

施主
岩手県
工事名
農村地域防災減災事業
岩崎農場ため池2期地区 第5号工事
施工会社
株式会社小田島組
商品名
ARISライナー工法
Φ450 t=9mm L=26.4m

PDFでご覧になりたい方はこちら

2025年7月号 PDF版
ページトップへ