岡三マンスリー

「岡三マンスリー」は岡三リビックが毎月お届けする、
トピック満載の広報誌です。
2000年10月から発行しております。

2020年 10月号

東北道JCTを補強土壁・軽量土で新設- 多数アンカー式補強土壁工法 -

東北の復興支援道路のひとつに位置付けられている福島県の「相馬福島道路(相馬市~伊達郡桑折町)」は、県の太平洋岸(浜通り)と阿武隈地域(中通り)を横断的に結ぶ総延長45.7kmの自動車専用道路です。

福島市と相馬市を結んでいる既存の一般道・国道115号は多くの線形不良個所や落石に備えての特殊通行規制区間を抱えており、平成27年にも豪雨により道路の崩壊が発生して一週間通行止めになるなど以前より信頼性や速達性の面で改善の声が多く寄せられていました。

そのため平成16年より新たな横断道路の事業化が進められていましたが、復興支援道路に位置付けられたことで整備が加速し、既に八割近い区間が開通。本年8月2日には国道4号と東北自動車道を接続する延長約2kmの供用も開始されました。  

この新区間のうち東北自動車道と接続する「桑折JCT」において、用地内にランプを新設するにあたり岡三リビックの「多数アンカー式補強土壁工法」と「EDO-EPS工法」が採用されています。
 本線を供用したままの工事とするため、土留めや地盤改良を併用しつつ掘削が本線に影響しないよう配慮しての工事となりました(下図1)。 また補強土壁の補強材のための掘削幅を確保できない区間に、地盤改良が不要となる軽量盛土EPS(壁面一体型)を用いる(下図2)など必要に応じて工法が使い分けられています。

地域復興の期待を担う同道の全線開通は目前、その迅速な整備には岡三リビックの技術が貢献しています。

物件概要

施主
東日本高速道路株式会社 東北支社
工事名
東北自動車道福島北 ジャンクション工事
施工
戸田建設株式会社
商品名
多数アンカー式補強土壁 2,812m2、EDO-EPS 2,047m3

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2020年10月号 PDF版

リーフマット - 低密度ポリエチレン被覆線材の高耐久性築堤マット -

従来、港湾等で用いる築堤マットは亜鉛めっき鉄線製のかごが主で、海域・汽水域での耐用年数は約3年程度とされるため主に仮設用として使用されることが多い資材でした。

しかし、ポリエチレンアイオノマー被覆線材を使用した「リーフマット」はより長期に活用できる製品として開発され、耐久性試験では50年以上相当の数値を実現。また柔軟性と剛性の両立により、自立可能な特性を活かしてケーソン周辺の根固め工や漁礁・増殖礁等にも利用することができるものとなっています。
その秘訣は吟味された被覆材と心線の材質どうしの強固な密着にあります。これにより亜鉛アルミ合金めっき鋼線の心線が保護され、錆の発生を極力抑えることで長いライフスパンを実現しています。ひし形金網状に加工された線材は適度な変形も受容し上部に根固めブロックなどが載っても破損することがありません。

「リーフマット」は、鉄錆が常識であった様々な場面においてメンテナンスコストを大幅に下げることができる商品です。

<リーフマット6つの特長>
・高耐久性
低密度ポリエチレン被覆により、耐食性、耐磨耗性、耐候性に優れ、耐久性は50年以上です。

・高強度
心線は引張強度1,000N/mm2以上(従来の鉄線に比べ約2倍)の強度を確保しています。

・密着性
被覆と心線が強固に接着し、端部などからの海水の浸入を遮断、錆の進行を防ぎます。

・施工性
設置時の不陸への許容が大きく管理負担を軽減化。また「Nタイプ」は吊りワイヤロープが除去でき海中での作業効率がより向上します。

・環境性
中詰め材の空隙が生物の生息空間を創出。また石灰藻が被覆線材に付着し磨耗しにくくなり(上写真)、マイクロプラスチック化を防ぎます。

・様々な用途
人工リーフ、離岸堤、洗掘対策工、増殖礁、ブロック吸出し防止、浜崖後退抑止工など。

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