兵庫県と鳥取県を結ぶ中国横断自動車道姫路鳥取線の一部、「播磨自動車道」は山陽自動車道播磨JCTから分岐し、中国自動車道山崎JCT（仮称）へと至る、全長約24kmの高速道路です。 　単に2県間を結ぶというだけでなく、中国地方を東西に走る2本の幹線を連絡することで災害時に補完的なネットワークを形成するなど柔軟な交通を実現するための中継ルートとしての機能が期待されています。
このうち播磨JCTから播磨新宮ICまで12.8kmは既に平成15年に開通しており、現在は播磨新宮ICから山崎JCT（仮称）までの区間が進められています。

このルートのうち谷筋を渡る盛土区間において、沢水を通す本設暗渠にコルゲートパイプが用いられています。コルゲートパイプはその施工の簡便さ、迅速さが特長で、当現場も、以前ほかの工事でグループ会社の岡三工事が担当した組立ての手際の良さが評価されての採用でした。
ところがコルゲートパイプの工事が始まって間もなく、想定外の大雨で工事用道路に崩落が発生。現場として幸い大事に至らなかったものの、復旧作業のために既に設置が進んだパイプを一旦解体しなければならない事態に陥りました。
工事用道路の復旧を待って施工は再開されましたがその後も天候が雨続き。工期が危ぶまれましたが、岡三工事の頑張りもあり、現場の希望する期日までに無事、施工を完了することができました。

岡三リビックは1971年にコルゲートパイプを取扱う会社として創業して以来事業を順次拡大し、およそ半世紀を経た現在もコルゲートパイプ・ライナープレート等の仮設鉄鋼建材市場において大きな存在感を放っています。　

国内の農業用水路は約40 万km、下水道管きょの総延長は47 万km といわれ、なかでも布設から50 年を 経過し、老朽化したストックが増えています。少しでも早く更新すべき時期に来ていますが、既設管を入れ替え る布設替え工事は工期も費用も非常にかかります。それに代わる対策として活用目覚ましいのが、既設管の内側 に新たな管を形成することで新管同等以上になる「管更生工法」です。
　岡三リビックでは「ＡＲＩＳライナー工法」及び「ＳＷライナー工法」を、用途に応じてお勧めしています。

■ARISライナー工法（管路更生工法　反転・形成工法（熱硬化型）
ARIC 登録番号　№0292
（公財）日本下水道新技術機構　建設技術審査証明第1645号

既設管路内にCIPP( 現場硬化管) を形成、内圧管を更生します。ポリエステルフェルトに加えグラスファイバーで補強したライニング材を管きょ内へと挿入した後、これに予め含浸した熱硬化樹脂を温水と温水シャワーリングによって加熱・硬化させ、継ぎ目のない更生管を形成します。管径100 ～ 1,800mm、最大延長は500m まで可能です。

温水シャワーリング方式は従来の熱硬化工法に比べ硬化の際に使用する水量が少なくて済み、エネルギー消費 を抑えつつ均一に硬化させることが可能です。
ARIS ライナーはその板厚を抑えて既設管との直径差を極力なくしながらシームレスで流水抵抗の小さい管きょとして蘇えらせることができます。

■SWライナー工法(下水道用管きょ更生工法- 製管工法)
（NETIS 登録番号　KT-150034-A
（公財）日本下水道新技術機構　建設技術審査証明第1829 号

帯状の硬質塩化ビニル部材( ストリップ) を管路内で螺旋状に製管しながら更生管を形成します。工場で製造されたストリップ材を専用機具で管きょ内に送り込むだけの簡単な工法であるため、迅速かつ容易に、安定した品質の管更生工事を進めることができます。円形断面の埋設管、管径800 ～ 1,800mm に対応しています。
ストリップ材はオス・メスでのかん合構造を採用し、製管時にかん合部に接着剤を塗布しながらスパイラル状に接合していくため、水密性の高い更生管が生成されていきます。屈曲部でもかん合部の外れがなく、耐震性試験でレベル２の地震動相当をクリア、また既設管との隙間は充填材が注入されるため、既設管と一体となった強固な管きょを形成します。 　ストリップかん合用の機具以外に特殊な機器は不要なため、地上部で工事に必要な面積も最小限です。