岡三マンスリー

「岡三マンスリー」は岡三リビックが毎月お届けする、
トピック満載の広報誌です。
2000年10月から発行しております。

2020年 11月号

応急復旧をそのまま本設工事に - R-ROK工法 -

岩手・三陸鉄道で新工法導入
近年、ゲリラ豪雨をはじめ様々な自然災害が頻発する中、各地の鉄道においてもそうした災害により土砂崩れや盛土の流出の発生で長期の運休を余儀なくされるケースが相次いでいます。
 一般に盛土の復旧では、大型土のう等により応急復旧工事を行い、まずは早期の運行再開を目指し、その後本復旧工事を行う手順が多くみられますが、実はこのことが本復旧までの施工期間の長期化や工事費の増大の要因ともなっています。

令和元年10月には台風19号により、岩手県の三陸鉄道で盛土の流出やトンネルへの土砂流入など93カ所の被害、路線延長の7割が不通になる事態が発生。すぐに復旧工事が開始されました。
このうち久慈市近くの土砂崩れ現場において、前述のような従来工法の手間を解決する新工法「R - ROK 工法」が導入されています。

同工法は(公財)鉄道総合技術研究所、ライト工業(株)、小岩金網(株)、岡三リビック(株)の共同研究により新たに開発されたもの。かご枠設置後に地山補強材を打設できる特殊なかご枠を用いて盛土を修復することで、早期かつ強固な復旧工事が可能となっています。

物件概要

施主
三陸鉄道株式会社
工事名
リアス線  台風19号災害応急復旧工事
施工
仙建工業株式会社
商品名
R - ROK工法 38.4m3 

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NETIS令和2年度準推奨技術に選定 - トリグリッドEX -

国土交通省の令和2年度準推奨技術に「トリグリッドEX」が選定されました。これはNETISの評価情報から「有用な技術」をピックアップし積極的な使用を推奨しているものです。

■工法の特長
●土との摩擦特性がよく柔軟なため土中での一体性に優れ、急勾配盛土や長大斜面などを経済的に施工できます。
●強度不足の地盤に敷設することで支持力の増加やすべり破壊の防止が図れます。
●長期荷重に対してクリープ変形が小さく、自然環境下において良好な耐久性( 耐候性、耐薬品性、耐寒・耐熱性) を有するため、安定した土構造物を築造できます。
●適度な剛性を持ちかつ軽量で柔軟性に優れるため、取り扱いが容易です。
●壁面材は縦線材を横線材に対して千鳥配置にして、上下の壁面材同士を堅固に一体化させることにより、壁全体で面的に抵抗することができる。

■準推奨技術のメリット
<メリット1>
工事発注時の総合評価方式で加点される
総合評価落札方式で技術提案すると技術評価点が1点加算されます。
<メリット2>
工事成績評価で加点される
施工者希望型で新技術の活用を行った場合は現場の活用結果により工事成績評点が主任技術評価官で最大3点加算されます(実加点は3x40%=最大1.2点)。
<メリット3>
設計業務の比較検討において対象技術となる
今年度より国土交通省の直轄工事においてICT活用工事等で活用する技術やNETIS登録技術等の新技術の活用が原則として義務化されていますが、トリグリッドEXは令和2年度における唯一のジオテキスタイルの選定技術です。
<メリット4>
マニュアルによる設計で会計検査も安心
指針等に基づく設計施工により要求性能を満足できるものとみなせます。

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