「リーフマット」がグッドデザイン賞受賞 - 高耐久性築堤マット -
[審査評]
コンクリートブロックの代替手段として、海岸保護と海中生物の生息環境を両立した提案であり、環境負荷の面で有効性が期待される。特定の形状を持たないネット状の形態であるため設置場所に対してフレキシブルであり、景観上も目立たず存在を意識させない点が好ましい。従来の金属素材に対して耐久性が高いことから、長期の使用に耐え、その間に海中生物の生息場所を形成することで徐々に存在が消えていくという点も評価された。
リーフマットは、ポリエチレンアイオノマー樹脂被覆線材を使用し、従来製品に比べて耐久性や強度に優れた海域・汽水域用築堤マットです。岡三リビックは高耐久性築堤マット工業会の正会員として、海洋土木分野にも取り組んでいます。
強度
心線に亜鉛アルミ合金めっき鋼線を用い(引張強度1,000N/mm2以上:従来製品の鉄線に比べ約2倍の引張強さ)、強度に優れます。
耐久性
リーフマットの被覆線は耐摩耗性に優れた接着強度70N/cmを有しておリ海水の浸入を防ぎ50年以上の耐久性を実現、本設としても使用可能です。
用途
柔軟性と強度を備えていることから、海岸周辺の様々な用途に適用が可能。リーフマットに繁茂した藻が豊かな生物層を呼び込むなどしています。
人工リーフ・洗掘対策工
消波ブロック・吸出し防止
その他離岸堤・増殖礁・浜崖後退抑止工等
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2023年6月号 PDF版耐震補強事業を迅速に推進 - 残存型枠「ラクパネ」 -
小田急小田原線町田駅
小田急電鉄は、東京都新宿区と神奈川県小田原市を結ぶ本線を筆頭に約120kmの路線延長を持ち、コロナ禍中の2021年実績においても約160万人/ 日もの輸送人員を抱える鉄道会社です。
近年は複々線化によりラッシュ時のダイヤ増と混雑緩和を実現し、各駅へのホームドア設置も拡充を進めるなど様々なサービスや安全の向上にも余念がありません。また橋梁等の構造物の耐震化などについても個々の箇所の状況をに応じて順次進められています。
そうした耐震化工事のひとつが、町田駅でJR横浜線と交差する跨線橋です。橋の取付け部となる盛土地盤をRRR - C工法で安定化させる工事において,壁面のコンクリート打設に岡三リビック提供の残存型枠「ラクパネ」が採用されました。
ラクパネは25kN / m2のコンクリート側圧に耐えるパネル強度を持ちながら標準タイプで重量約20kgと軽量でハンドリングに優れ、重機作業の難しい環境においても容易に施工を実施することができます。もちろん残存型枠のため工期短縮に大きく貢献します。
また現場合わせでの自由な切断に対応したパネルタイプの活用により、端部まで均一な表情と品質の擁壁を構築することができます。
工事概要
- 施 主
- 小田急電鉄株式会社
- 工事名
- 耐震補強工事(横浜跨線橋)
- 施工会社
- 西松建設株式会社
- 商品名
- ラクパネ 約238m2
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