お国自慢

岡三リビックの社員が持ち回りで執筆しているコラムです。
地元のおすすめや地域にまつわる豆知識など、面白くて役に立つ情報が満載です。

※お国自慢は毎月発行の岡三マンスリーに掲載されています。
岡三マンスリーはこちら

2023年度

尚巴志ハーフマラソン

みなさん「尚巴志」をご存知でしょうか。14世紀頃の沖縄本島は北山・中山・南山の三つの勢力がしのぎをけずっており、その三山統一を成し遂げたのが尚巴志です。
そんな彼と私を生んだ地・南城市で開催される「尚巴志ハーフマラソン大会」をご紹介します。(南城市に大勢の人が来るのは、本大会と女子プロゴルフの「ダイキンオーキッドレディース」くらいといわれています)

まずスタート前。津波古棒術保存会の演武が行われます。スタート地点はヤシ並木ロード、そこから4km地点まではほぼ平地ですが、その後に待ち構えるのが本コース最大の難関・新里坂、なんと150mの高低差をかけ上がる心臓破りの坂が待ち構えています。
そして約10km地点のニライカナイ橋。ここは緩やかな下り坂になっており、太平洋に浮かぶ「神の島」久高島を眺めながら駆け降りる超絶景スポットです。その後、沿道の歓声を浴びつつ知念半島をまわり、サトウキビ畑の中の音楽堂「シュガーホール」でゴールとなります。

実は実家の前がコースになっており、毎年の開催を楽しみにしています。ぜひ参加してみてはいかがでしょうか。(私はもっぱら応援団ですが)

沖縄リビック社員参加時のスナップ

川崎といえば?

神奈川県の川崎市といえば、何を思い浮かべますか?私の地元、川崎市は川崎大師・工場夜景・藤子F不二雄ミュージアム・ニュータンタンメン等々たくさんの魅力がありますが、その中でもJリーグの「川崎フロンターレ」についてご紹介いたします。

川崎フロンターレはMF中村憲剛選手、「三苫の1mm」で有名なMF三苫薫選手、MF田中碧選手など日本代表にも数多くのスターを輩出し、国内三大タイトルをすべて獲得しているJリーグ屈指の強豪です。川崎出身の三苫選手と田中選手が少年時代に所属していた「さぎぬまSC」などはW杯後にかなり注目され見学が殺到、川崎市長から「川崎がサッカー王国と急に耳にするようになったのはさぎぬまSCの力が大きい」と讃えるほどです。

フロンターレはそのサッカーの強さだけでなく、地域貢献にも重きを置くクラブチームといわれています。それだけに、駅前や商店街にはタペストリー、最寄駅の発車メロディ、ラッピングバス、さらには小学校の算数ドリルや「かわさき応援バナナ」など街ナカにはフロンターレが溢れています。
みなさんも川崎に訪れた際には是非、街なかの川崎フロンターレを探してみてください!

名古屋のカレーうどん

名古屋めしと言えば、味噌カツ、味噌煮込みうどん、ひつまぶしなどが有名ですが、名古屋出身の私としては「名古屋カレーうどん」もその仲間に加えて欲しいと思っています。

その代表的な店が名古屋市北区にある「本店鯱乃家」です。名古屋では約30年ほど前からカレーうどんのチェーン店展開がありましたが、これは「若鯱家」といい、東海各地や関東で40店あまりを経営しています。しかし今回ご紹介する鯱乃家は名古屋にしかありません。
実は鯱乃家はもともと若鯱屋という屋号で営業していたのですが、従業員のひとりが独立した際、若鯱屋の名を商標登録してしまったことで、小さい店ゆえそうした手続きに無頓着だった本家のほうが屋号の変更を余儀なくされたのです。

極太でコシのあるうどんを使う点も含め両店とも味はとても似ています。がしかし、チェーン店化した若鯱家と違い鯱乃家は店内も狭く15席程度のカウンター式。開店した昭和の頃そのままな佇まいから既にいい味を出しています。若鯱家をご存じの方は是非鯱乃家でも食べてみて下さい。

栃木の隠れ撮影スポット

私の故郷・栃木は魅力度ランキングで常に下位争い。観光といえば日光東照宮、佐野厄除大師、佐野ラーメン、宇都宮餃子程度で、関東以外の方には所在地すら曖昧ではないでしょうか。そんな栃木の、意外な有名スポットをご紹介します。

・大谷資料館
宇都宮市内にある大谷石の採掘跡地で、岩肌を急勾配で切り取った広大な地下空間は要塞と見間違えるほど圧巻。「20世紀少年」「るろうに剣心」等々映画でよく使われます。コンサートが催されることもあるようです。

・岩舟山中腹砕石場跡
栃木市内にあり、東北自動車道の車窓からも確認できる、ぱっと見ただの切り立った崖地です。ここは首都圏で数少ない爆発シーンを撮影できるスポットのため、お笑い特番やヒーローもの、映画に大河ドラマ、ミュージックビデオなど様々な作品のロケに使われていて、皆さんも気付かないうちに目にしていると思います。

佐野厄除大師に参拝の折に、少し遠回りしてこれらの砕石場跡を見てから帰路に就いてみてはいかがでしょう。

茨城の干し芋

茨城の干し芋・焼き芋専門店で初めて出会った 「丸干し」。今まで食べたことのある芋と見た目はもちろん、ねっとりした食感と甘さがまったく違っていました。茨城県に干し芋の製造方法が伝わって約百年が経つそうです。

江戸時代中期、静岡県御前崎沖で薩摩藩の船が遭難したとき、それを救助し手厚くケアをした地元に、そのお礼としてさつまいもの栽培方法が伝わったといいます。薩摩藩にとっては門外不出の秘伝でしたが、献身的な人々に感謝の意を表してのことでした。
その後、御前崎の農家が芋問屋で見つけたやわらかいさつまいもからひらめいて作ったのが干し芋の始まりといわれています。そして静岡県から茨城県に干し芋が伝わると
・茨城県の水はけのよい土壌が、さつまいもの栽培に向いていた。
・ひたちなか市などは、冬場に海から吹く冷たい風も適していた。
・漁師の副業として広がった。
…などの理由からさつまいも栽培と干し芋製造が大きく発展し、昭和30年ごろには発祥の地である静岡も抜いていまや全国シェア9割だそうです。
干し芋の専門店・直売所は県内にいくつもあり、店舗によってはいろんな品種の焼き芋や大学芋なども並んでいます。ほんとうにおいしいですよ。

長崎の夏の風物詩

私の出身・長崎の夏の風物詩と言えば、毎年8月15日の「精霊流し」です。九州地方以外の方はあまり馴染みがない風習かもしれません。
長崎県内各地で行われるお盆の伝統行事で、8月13日に霊魂をお迎えし、15日に、無事に戻れますようにと船に乗せて極楽浄土に送り出します。

長崎市内に夕闇が迫るころ霊魂を運ぶ精霊船に提灯の明かりがともると、人々の「ドーイドーイ」の掛け声と、激しい爆竹の音と白煙、火薬の匂いに覆われます。爆竹が使われるのは中国で魔除けの意味があるため精霊船が通る道を清めるため鳴らすといわれています。
盆提灯や造花などで華やかに飾られる精霊船の大きさは様々で、1~2m程度のものから、長いものでは何連にも連ねて50m近いものまであります。船は街中を爆竹の音とともに賑やかに進んで行き「流し場」と言われる終着点まで曳かれていきます。

長崎県出身さだまさしさんの歌う「精霊流し」を耳にしたことがあるかと思います。そのしっとりした歌声から精霊流しは静かなイベントと思われがちですが、実際には実に賑やか。異国情緒ある長崎ならではの独特の迫力があります。

久能山東照宮 絶景への1159段

現在NHKで放送中の大河ドラマ「どうする家康」は徳川家康の生涯を描いていますが、彼は駿府城で生涯を終え、遺言に従い御遺体は静岡市駿河区の「久能山東照宮」に埋葬されました。
久能山東照宮は全国で最初に創建された東照宮であり、家康公の愛した駿河湾の景色が見渡せる場所にあります。参拝には表参道を歩く方法と、ロープウェイで行く方法があります。

オススメは海側の表参道。その石段は1159段あり、地元では「いちいちごくろうさん」と呼ばれています。1957年に「日本平ロープウェイ」が開通するまでは、この表参道が唯一の参拝路だったことを思うと、人々を寄せ付けない聖域だったことが伺えます。
段差もバラバラでキツーイ石段を登り切ると一ノ門に到着し、その入り口からはご褒美として駿河湾が一望できます。そしてそこから境内を進み、国宝でもある御社殿の更に奥に進むこと約40段。やっと家康公の御神廟(墓所)へと到着します。

天下泰平の礎を築いた家康公とその歴史に思いを馳せながら、静岡の景色を眺められる久能山東照宮。大河ドラマのゆかりの地をぜひ訪れてみてください。もちろん1159段の石段を登り切った先にある感動に期待をして、迷わず表参道から。筋肉痛になることを覚悟して……

同じ冷麺でも

私は東北・宮城県出身ですが、入社一年目に九州支店へ配属となり大分県を担当しています。皆さんは冷麺といえば何を思い浮かべますか?私はやはり盛岡冷麺が最初に出てきます。麺が白く透明で付け合わせとして果物が載せられる場合が多く、リンゴ、スイカ、梨など季節ごとに旬の素材を乗せます。冷麺の辛みとして白菜キムチではなく大根キムチ(カクテキ)が多いです。焼肉屋で食べるものは盛岡冷麺が多いかと思います。

一方で大分県にも別府冷麺が存在します。別府冷麺のキムチは白菜やキャベツを使用し辛さより酸味が強く、麺はそば粉を使用しているので黒いのです。またスープを温めた温麺もあり、季節問わずに食べる事ができます。ともに朝鮮半島の冷麺を日本風にしていながらこんなに違うものかと驚きましたが、今では大分冷麺もお気に入りです。大分市や別府市に営業へ行く際は常に昼ご飯の候補に入れてます。

大分にいらした際には温泉に入った後に別府冷麺もいかがでしょう。両方とも食べたことがある方はどちらがお好みですか?私は正直、盛岡冷麺の味が思い出せなくなってきています……

小菅御殿と小菅県庁

小菅と聞けば「有名な拘置所」を連想される方もいらっしゃると思います。有名な事件の裁判などでニュースにたびたび登場し、決してポジティブなイメージではない小菅。10年ほど前に隣町に居住しはじめた私も、最初はマイナスなイメージしか持ってませんでした。ところが周辺を散策し、あちこちに名跡を見つけるにつれ、意外にも歴史的由緒のある土地だということを知りました。

江戸の昔、もともと水戸街道沿いの関東代官頭の大屋敷だった場所を八代将軍徳川吉宗が鷹狩の休憩所として利用し「小菅御殿」と名付けられます。御殿の焼失後、籾蔵(食糧倉庫)や銭座(貨幣鋳造所)を経て、明治維新以後は葛飾区、足立区、江戸川区、埼玉県と千葉県の一部が小菅県として設定されたのに伴い設置された「小菅県庁」の所在地でした。その後はレンガ工場を経て監獄が建てられ、現在に至るそうです。

以前は高い塀に囲まれて、いかにも不気味な雰囲気でしたが、今では外塀が撤去され、そのイメージはすっかり変貌しました。毎年秋には敷地内で一般公開イベントも開かれ、全国各地の刑務所で製作したタンスや革製品、木製の玩具、また拘置所での食事を再現した「プリズン弁当」などが販売されます。貴重な体験ができますので、一度お越しになってみて下さい。

嘱託警察犬

皆さん、警察犬ってどんなイメージがありますか?
日本には各都道府県警察が飼育・訓練している直轄警察犬と、一般の人が飼育・訓練をしている嘱託警察犬がいます。嘱託警察犬は、日々訓練を重ね年一回の試験で合格した犬達が翌年の任務に就きます。試験の種類は主に足跡追及、臭気選別、警備の三種類があります(都道府県により異なります)。

私が住む茨城県ではすべてが一般の人の飼育する嘱託警察犬。現在28匹が登録されていて、我が家もこの「毛深い娘」を2匹養っています。
犯人の足跡追及、行方不明者の足跡追及などが主な仕事ですが、飼い主である私も出動しなければならず、活動可能な時間帯は主に夜~夜中。これまでで一番緊張した現場は、深夜の殺人犯追及でした。凶悪犯がまだ近くに潜んでいるかもしれず、血だまりを踏まないようにしながらで緊張感もMAXでした。
また、ここ数年で増えてきているのが高齢者の行方不明捜索です。直接発見!というケースは一回だけですが、捜索対象者が歩いた方向を示すなど功績を重ねています。出動の後、我が娘らは相当疲れるらしくバタンキュー状態です(ちなみに夜は一緒に川の字で寝ます)。

お仕事をしている警察犬を見かけたら遠目で応援してあげてくださいね♪

沖縄のナーベーラーンブシー

沖縄の夏野菜と言えば、みなさんはゴーヤーを思い浮かべると思いますが、ゴーヤーと共に食される機会が多いのがナーベーラー(ヘチマ)です。実は少しぬめりがあり柔らかく、味は淡白なので初めての人もトライしやすい食材です。
そこで、沖縄の家庭で人気の夏野菜レシピ「ナーベーラーンブシー」をご紹介します。ンブシー(味噌炒め煮)にすると、自然なとろみとなめらかな食感がたまりません。夏になると我が家では、週に一度は食卓にあがります。

材料(4人分)
ヘチマ4本・ポーク缶1缶・卵4個・島豆腐200g・味噌大さじ2杯

作り方

  1. ヘチマは皮をこそげ取り、幅1.5cmの斜め輪切りにする。
  2. ポークを短冊に切る。
  3. 鍋に油を熱し、ヘチマ、ポークを炒める。島豆腐をちぎり入れ、蓋をしてとろっとした汁が出たら、味噌を溶かし、卵四個を割り入れ蓋をして半熟に仕上げる。

「ナーベーラーンブシー」は家庭それぞれで具材や作り方が違います。ポーク缶の代わりに三枚肉やサバ缶、シーチキンでも美味しいですよ!まだ食べたことのない沖縄郷土料理や食材探しの『ちむどんどん旅』はいかがでしょうか?

アンモナイト博物館

私の出身地、北海道三笠市の「三笠市立博物館」をご紹介致します。
ここはアンモナイトを中心に、道内で発見された約1,000点の化石を展示しています。アンモナイトは、日本では北海道で最も多く発見されていて、展示も約190種600点と質・量ともに他の追随を許さない日本一のアンモナイト博物館です。

また珍しいところでは、肉食海竜モササウルスの新種「エゾミカサリュウ」(学名:タニファサウルス・ミカサエンシス)の頭骨化石があります。1976年に故村本喜久雄氏によって発見されたもので、当初、ティラノサウルスの頭骨の一部ではとされていましたが、その後鑑定の誤りが指摘され、発見から32年後の2008年に、新種のモササウルスであるとして正式に論文発表がなされました。

この標本は国内で発見されたモササウルスの頭骨としてはもっとも保存状態が良いもので、発見翌年には国の天然記念物にまで指定されました。動物化石の天然記念物は国内で四例しかなく、特にこのエゾミカサリュウ化石は、化石の産地等を含めない、化石単体として指定されている唯一のものです。これら貴重な化石を見に、是非一度訪問してみては如何でしょうか。

ページトップへ