お国自慢

岡三リビックの社員が持ち回りで執筆しているコラムです。
地元のおすすめや地域にまつわる豆知識など、面白くて役に立つ情報が満載です。

※お国自慢は毎月発行の岡三マンスリーに掲載されています。
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2022年度

フォトジェニックな鶴見緑地

私の趣味は、一眼レフカメラで写真を撮ることです。その中でも私のお気に入りフォトジェニックスポットのひとつ「花博記念公園鶴見緑地」についてお話しします。

この公園は、JR大阪駅から約30分の場所に位置します。敷地面積が甲子園球場30個分という広さを持ち、バーベキュー場をはじめ、屋内植物園やテニスコート、ドッグランなど様々な施設があることが特徴です。また、園内の撮影スポットとして、異国に行った気分を味わうことができる国際庭園、目だけでなく香りも楽しむことができるバラ園、そして甲子園1.3個分の広さを持った大芝生などがあります。中でも特に私がおすすめする場所は「風車の丘」です。日常では滅多に目にする機会がないオランダ式の風車を背景に、春はチューリップ、夏はネモフィラ、秋はコスモス、冬はスイセンの撮影ができます。また、同じ場所でも季節ごとによって全く異なる雰囲気の写真を撮影できることがこのスポットの最大の魅力です。

コロナが落ち着いたら各地の観光スポットを色々訪れ、より多くの写真を撮っていきたいですね。

断崖絶壁に張り付く羅漢寺

「耶馬渓」は九州を代表する景勝地です。大分・熊本・福岡の3県にまたがる「耶馬日田英彦山国定公園」の一角にあり、大正時代に「日本新三景」のひとつに選定されてから百年以上の歴史を持つ、そんな耶馬渓のお勧めのお寺を紹介します。

それが大分県中津市本耶馬渓町の曹洞宗の寺院「羅漢寺」。伝説では645年に開基されたと言われています。羅漢山の中腹にあり、岩壁には無数の洞窟が口を開き、山門も本堂もその中に埋め込まれるように建っています。 そして、洞窟の境内にある「無漏洞」には、五百羅漢や地蔵など約3,700体もの石仏が安置され、そのどれもが違った表情をしています。家族や知人に似た顔にも出会えるかもしれませんよ。

ちなみに、本堂へは30分程かけて参道を登るよりも、リフトの利用がお勧めです。スキー場にあるような一人乗りで、急傾斜を一気に登っていきます。遊園地のアトラクションのようで、眺望もバツグンです! 羅漢寺の山頂には展望台などがあり、耶馬溪の色とりどりに染まる景色を眺めることができますので、景勝地耶馬渓の新緑や紅葉を見に足を運んでみてはいかがでしょうか。

増上寺

大都会・東京の真ん中、港区の芝公園に巨大な朱色の門を構える増上寺というお寺があります。
増上寺は、約六百年の歴史を持ち、徳川将軍家の菩提寺ともなっていた由緒あるお寺です。境内には徳川十五代のうち二代秀忠を始め六代の墓があるほか、様々な由来のある石碑や石塔が多く立てられ、その歴史を実感します。勝運、安産、厄除け等のご利益があるといい、いつも観光客や参拝客で賑わっています。

私は御朱印集めで少なくない数の寺社仏閣を巡ってきましたが、初めて増上寺を訪れた際は、巨大な朱色の門を潜ると見えてくる本殿の優美さや壮大さに感動を覚えました。また、東京のシンボルのひとつ東京タワーをバックに拝めるところも唯一無二の魅力です。由緒ある仏教建築とシンボルタワーの共演は、まさに絶景。本殿とタワーそれぞれがライトアップ競演する美しい夜景や、境内にあふれる桜越しに見る春の装いなど、いつ訪れても違った顔を見せてくれます。

お寺巡りの趣味などをされていない方でも、SNS映えするカットが撮れますので、ぜひ一度、足を運ばれてみてはいかがでしょうか。

越前漆器

私の出身の福井県鯖江市では、越前漆器という伝統工芸品が有名です。越前漆器の起こりは、約1,500年の昔にさかのぼるといわれています。古墳時代末期の6世紀頃、第26代継体天皇がまだ皇子だった時分に、鯖江(当時は「片山集落」)に住む塗師に壊れた冠の修理を依頼したところ、冠は漆で綺麗に修理され、さらに黒塗りの椀が献上されてきました。皇子はその見事な出来映えに感動し、漆器作りを強く奨励しました。これが今日の越前漆器の始まりとされています。越前漆器を製作する際の工程はいくつかあるのですが、私の祖父は「木地づくり」という、木からお椀の原型となるように形をつくる仕事を行っています。

作業方法としては、お椀・皿などの丸物は、ろくろにセットした木地を回転させながら丸い形に挽いていき、また角盆や重箱などの角物は、木地を寸法に合わせてカットして組み立てる方法で作業を行っています。

平成二七年には私の祖父も黄綬褒章を受賞させて頂いたのですが、今日では職人の高齢化も進み、需要も減っていることから越前漆器自体が衰退しているそうです。今後、こういった地場産業を復活できるよう若い世代の私たちも頑張っていきたいと思います。

みちのく潮風トレイル

みちのく潮風トレイルとは、環境省のグリーン復興プロジェクトの一つで、北は八戸市の蕪島から南は福島県相馬市松川浦までの海岸線全長700kmのトレッキングロードです。

盛岡営業所に赴任して間もない頃、テレビでトレイルの紹介番組を見る機会があり瞬間で一目惚れ。それから頭を離れなかったのですが、まだ土地勘も無く沿岸部に行くまでが大変そうで気後れした事と、コロナ禍が起きてしまいなかなか実行に移せませんでした。そんな中、ようやく八戸ルート蕪島から階上町まで十数kmをトライすることができました。

盛岡から新幹線と在来線を乗り継ぎJR鮫駅をスタート、蕪嶋神社で旅の安全を祈願し、漁師小屋の軒先を通り、けもの道を歩き、葦毛崎展望台で大パノラマを堪能し、青森のハワイ・大須賀海岸の砂浜をキュッキュッと鳴かせながら歩き、種差天然芝の上で昼寝をし、リアス式海岸の末端を堪能しながら進みました。道中は文明の利器に頼らない事を決め、冒険心も取り入れた非常に自由度が高い道程となりました。そもそも道案内の目印も大部分が杭に印が付いている程度で宝さがしの雰囲気もあり終始飽きずに進む事が出来ました。

世情の落ち着き具合を見ながら少しずつ進めぜひ完走を目指したいと思います。

群馬も粉もん文化やで!

魅力度ランキングが低いことなど、連日テレビで話題の出ない日はない群馬県。皆さん、群馬県は粉もん文化であるとご存じでしょうか。「粉もん文化は関西のもんや!」…そう兵庫県出身の私も思っておりました。しかし事実、群馬県は粉もん文化なんです。

意外と知られていませんが、群馬県は本州一位の小麦生産量です。そのため、昔から小麦を使った料理が多く、「おきりっこみ」や「焼きまんじゅう」、うどんでは日本三大うどんの一角の「水沢うどん」に「ひもかわうどん」などがあります。また、最近では高崎パスタ、伊勢崎もんじゃなども知られるようになり、お口が止まりません。

そんな中、高崎市民となっている私としては高崎パスタをお勧めします。毎年11月頃に「キングオブパスタ」というイベントも開催され、参加しているお店からナンバーワンを決めます。老舗から新参者まで工夫を凝らしたパスタが勢揃い。食べてみればどれも美味しく、とても甲乙つけられません!ぜひ、私の大好きな群馬県に遊びにきて頂き、粉もんで腹いっぱいになってお帰りください!
※お勧めのお店については高崎出身者を嫁に持つ私宛にてお問い合わせ下さい。

ブルーインパルス

東京2020オリンピック大会での開会式に合わせて航空自衛隊のアクロバット飛行チームが新国立競技場の空に五色のスモークで輪を描いた映像は記憶に新しいと思います。華麗な飛行を披露したのは「ブルーインパルス」。正式名称は「第4航空団第11飛行隊」です。

このブルーインパルスが本拠としているのが航空自衛隊松島基地で、宮城県仙台市の東北支店からは車で約1時間ほど。松島方面に営業に出かけるとたまに飛行訓練をしている姿に出会えることがあります。さらに、さらに運が良ければ本番さながらにスモークも使ったアクロバット飛行訓練も見ることが出来ます。

松島基地は東日本大震災で所属機が水没する大被害を受けましたが、幸い飛行隊チームは兵庫に出張していて予備機以外は無傷でした。メンバーは基地の復旧に尽力したのち他基地に間借りしながら訓練を再開、五か月後には松島で展示飛行を実施して地元を元気づける役割を果たすことができました。

飛行隊が基地周辺で訓練する時は日本三景松島もその空域の一部になります。仙台名物笹かまぼでもほおばりながら松島とブルーインパルスを1枚の写真に収めてみては如何ですか?

サッカー審判

今年はW杯がありサッカー観戦することも多いと思いますが、みなさんは審判に注目したことはありますか。私は子供がサッカーをしていた3年の間審判をやっていて、土日は「ピーッ!」とホイッスルを吹いていました。

サッカーの審判をするには日本サッカー協会の資格が必要で、私は小学生の試合での審判ができる4級を取得しました。ちなみにJリーグの審判は1級。上位カテゴリーでは体力テストなども行われます。
審判で大変なのが、コーチや観客からのヤジ「ファウルだろ!」や、子供たちの文句「絶対マイボだよ!」等々がとてもよく聞こえる事です。その声を無視し内心は動揺しつつも毅然とした態度でジャッジをしなくてはいけません。

もちろん楽しさもあります。それは誰よりも間近で試合を観られる超特等席だということです。小学生の試合といっても六年生になると体格も大きくなってプレーも激しく、テクニックは大人顔負けで、スタジアムでも大画面テレビでも見られないド迫力映像を体験できるのです。みなさんもぜひスポーツの審判をやってみてください。新しい視点を持つこともできてきっと面白いと思いますよ。

新潟のお酒

新潟県と言えば、「米」「日本酒」「雪・スキー場」といった言葉を思い浮かべる方も多いかと思います。私自身も転勤するまでは同じで、日本酒は恥ずかしながら八海山や越乃寒梅、久保田といったメジャーな銘柄しか知りませんでした。

しかし県内の酒蔵の数は国内最多約90軒とたいへん多く、酒屋はもちろん食料品店、コンビニでも多くの地酒が販売されており、居酒屋も日本酒の銘柄がずらり。他の都道府県では見たことがないくらい日本酒の品揃えが豊富であることに驚かされました。酒蔵の多くが創業100年を超えていますが、なかでも現存する最古の酒蔵「吉乃川」は創業四七四年にもなります。

そんな酒どころ新潟県ですが、それでも近年は出荷量が減っており、消費回復のために様々なイベントが行われています。特に毎年3月に開催されている「にいがた酒の陣」は国内最大級の日本酒イベントで、2018年には2日間で14万人が訪れたそうです。
コロナ禍の影響でここ最近はイベントも開催されずじまいですが、その代わり新潟駅構内には県下の100を超える銘柄を利き酒できる凄いお店がありますので、是非ここには足を運んで好みの味を探してみて下さい。新しい日本酒との出会いがあるかもしれませんよ。

足立市場

私の出身地・東京都足立区についてご紹介します。足立区は荒川をはじめとした豊かな自然環境や西新井大師に代表される多くの名所旧跡に恵まれた区ですが、今回は私自身学生時代にアルバイト経験がある「足立市場」についてご紹介します。

天正年間(安土桃山時代)、川魚・青物・米穀を中心に始まったとされる足立市場。神田・駒込と並ぶ江戸三大青物市場の一つとして幕府の御用達となり、現在は都内で唯一の水産物専門の中央卸売市場として賑わいをみせています。
交通アクセスに優れ、松尾芭蕉「奥の細道」の矢立初めで有名な千住大橋のすぐ近く、隅田川と国道4号線(日光街道)に面しており、その立地を生かした拠点市場として、都内北部や千葉北部、埼玉南部などへ水産物を供給しています。

普段はプロの仕入れの人々で賑わう市場ですが、一般のお客様に向けて市場を開放する「あだち市場の日」というものが奇数月の第2土曜日に開催されています。品揃えと質ともに抜群な市場の活気あ溢れる雰囲気を味わいながらお買い物や海鮮ランチを楽しんでみてはいかがでしょうか。

世界遺産の首里城

首里城は、琉球を統一した尚巴志が1406年に入城してから明治政府に明け渡すまでの475年間、歴代国王の居城として、また琉球国の政治の中心として活躍した城です。
アメリカCNNテレビの関連サイトが発表した「訪れる人が多い世界の宮殿や城十選」で見事十位にランクインした首里城。日本の城では唯一のトップテン入りでした。

太平洋戦争の戦乱のなかで灰と化してしまいましたが、昭和33年の守礼門の再建を皮切りに平成に入り正殿、城壁等が復元され世界中から注目される観光スポットとなっています。しかし、残念なことに2019年10月31日深夜、正殿で火事が発生し焼失しました。その後、国と県が主体となった復元工事が着手され、2026年度の完成を目指しています。
その復興には民間からも様々な支援の輪が広がっていて、オリオンビールや沖縄イオンが売上金の一部をイヌマキ(城の建物の主要材木となる樹種)の植樹事業に充てたりしています。
修復復元がなったら改めて、首里城公園を多くの方にぜひ見学していただきたいと思います。

  

生田緑地

私が暮らす神奈川県川崎市は人口約150万人、東京都と横浜市に挟まれた多摩川沿いの県下第二の都市です。
今住む多摩区には生田緑地という公園があり、毎週のように足を運んでいます。敷地は東京ドーム八個分という広さで、公園には岡本太郎美術館、かわさき宙と緑の科学館、日本民家園、本物のD51機関車や客車など様々な展示や施設があります。ちょっとしたハイキングも楽しめて、春には花見、夏にはカブトムシやクワガタを探しに山登り、秋には紅葉、と日本の四季を我がご近所で満喫しています。
この公園で特に素晴らしいのが日本民家園。消えつつある古民家を将来に残すことを目的にした野外博物館です。
ここでは東日本の代表的な民家をはじめ、水車小屋・船頭小屋・高倉・農村歌舞伎舞台など二十数件の建物を見ることができます。また園路には道祖神・庚申塔・馬頭観音・道標などの石造物があり、農具や生活用具類も展示されています。
私はこのような古民家で生活をした経験がありませんが、不思議とふるさとに戻ってきた気分で癒されます。都会の生活から少し離れ手軽にタイムスリップできる空間に、皆様もいらしてみてはいかがでしょうか。

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