中央自動車道新小仏トンネル
東京都／山梨県境の分水嶺に位置する中央自動車道の「小仏トンネル」（下り延長約１.６ｋｍ、上り約２.０ｋｍ）は、週末に限らず交通渋滞が頻発する箇所としてよく知られています。
特に上り線のトンネル手前に下り坂から上り坂へと切り替わる箇所「サグ」があり、交通量が多くなると先を行く車両のちょっとした走行速度の増減が他にも伝播し全体の速度を下げてしまうのが原因といわれています。

この対策の一環として現在工事が進められているのが、上り線のトンネル及びその前後３車線化です。既存の２車線トンネルは手を加えず１車線の新トンネルを付加する計画となっていて、その「新小仏トンネル」（計画延長約２.３ｋｍ）の掘削工事が２０２１年から始められています。

この新小仏トンネルの建設工事に伴う仮設道路の整備に際しては、山間部の工事で広い空間が取れず搬入できる資材も限られるため、岡三リビック提供のＥＤＯ - ＥＰＳ工法が採用となりました。
通常の土砂やコンクリートの約１／１００という軽量さで軟弱地盤や急勾配地形での盛土荷重抑制に有用なＥＤＯ - ＥＰＳは、軽量な部材であるため人力施工も容易で、重機等に頼らずに迅速な施工が可能です。また、本施工終了に伴う解体に際してもブロック形状の部材は扱いが簡便でスムーズな作業を促します。

EE東北’23
去る６月７～８日、東北地方最大規模の土木技術展示会「ＥＥ東北'２３」が宮城県仙台市の「夢メッセみやぎ」にて開催されました。
同展示会は今年で３２回を数え、出展品目数１,０００以上、総来場者数約１４,０００人を数える盛況ぶり。岡三リビック株式会社はプラスチック製雨水浸透貯留槽「ジオプールＡＥ -１」と、非破壊検査が可能な「ＮＤパネル」が注目の多数アンカー式補強土壁（多数アンカー式補強土壁協会との共同出展）の２商品をブース出展しました。

「ジオプールＡＥ -１」は、近年多発するゲリラ豪雨など集中豪雨の道路冠水対策、河川の氾濫対策として設けるプラスチック製雨水浸透貯留槽です。軽量なため施工性が高く、養生期間が必要となるコンクリート製貯留槽と比べ大幅な工期短縮とコスト縮減が図れます。東北地方においても、風力発電施設や県立高校、民間商業施設など、様々なロケーションに導入されています。

「ＮＤパネル」は従来の多数アンカー式補強土壁の長所はそのままに、土中に埋設された鋼製タイバーの状態を非破壊検査で容易に検測することができる新開発の壁面材です（ＮＥＴＩＳ登録番号：ＫＴ- ２２０１５５- Ａ）。容易に、かつより正確に盛土内部の補強材の健全性を掴むことができるため、修繕計画等の効率的な立案・推進が可能になります。

岡三リビックはこうした時流を汲み取った商品への転換とチャレンジの試みを常に続けています。